英語を話せるようになりたいと思った時、真っ先に検討するのがオンライン英会話ですよね。また、1000時間学習すれば、一定の英語力を手に入れられると、誰もが聞いたことがあるでしょう。
しかし、ここに英語学習における「罠」が存在します。それは、「オンライン英会話で1000時間学習する=英語力が上達する」という理論は存在しないということです。
英語学習は、適切な手順で進めていくことが必要です。本記事では、オンライン英会話で1000時間学習することが間違いである理由と、適切な学習方法、加えてオンライン英会話を効果的に活用する方法を紹介します。
オンライン英会話で1000時間学習することが間違いである理由
理由は下記のとおりです。
- オンライン英会話は「アウトプット」しかやらないから
- インプットとアウトプットには適切な割合があるから
それぞれ順番に解説します。
オンライン英会話は「アウトプット」しかやらないから
まず、オンライン英会話は「アウトプット」しかやりません。アウトプットは「実践の場」であるので、基礎(練習)である「インプット」をしていないのに、実践で英語を話せるわけがありません。
たとえば、今までまったく野球の練習をしたことがないのに、いきなり「甲子園のバッターボックスに立ってね」と言われて、打てる人がいるでしょうか。
オンライン英会話はこの例とまったく同じ状況に陥るため、まずは基礎である「インプット」をしないと話にならないんですね。
英語初心者はインプット7割:アウトプット3割が適切な割合
では、英語初心者のアウトプットとインプットは、どの割合が適切なのでしょうか。結論、英語初心者は「アウトプット割:インプット3割」が適切な割合です。
よく、オンライン英会話は「毎日受講するべき」といった話が出てきますが、これは、あくまで「中上級者」の人に限った話です。初心者が毎日受講したところで、基礎がまったく身についておらず、時間の無駄になります。
そのため、まずは「週5日は英単語&文法を覚える」「週2日はオンライン英会話でレッスンをする」といったイメージで学習を進めると、効率よく英語を話せる未来が手に入ります。
そもそも1000時間理論自体正しいのか
「オンライン英会話で1000時間学べば英語が話せるようになる」「英語を話すには1000時間必要だっ」といった話は、そもそも正しいのでしょうか。
結論、これらの1000時間理論は「正しい」と言えます。
上記のグラフは、英語コーチングスクールである「トライズ」が発表したデータで、英語のネイティブスピーカーが多言語を習得するために必要とする学習時間を調べたものになります。
ネイティブが「日本語」を習得するには、合計2200時間が必要になることがわかりますね。つまり、日本人がネイティブレベルの英語を習得するには、約2200時間必要だということです。
わたしたちは、高校を卒業する前に、約「1200時間」英語の勉強をしてきています。2200時間に対する残りは「1000」時間であるため、1000時間学ぶことで英語が話せるようになるという理論は正しいと言えるでしょう。
では、次にこの1000時間の英語学習をどのように進めていけば良いのかをご説明します。
上達のために必要な英語学習
結論、下記の順番で学習を進めましょう。
- まずはインプットを強化する
- 週1回もしくは週2回オンライン英会話を受講する
- オンライン英会話のミスを復習し、インプットに戻る
それぞれご説明します。
まずはインプットを強化する
まずは、基礎力を身につけるためにインプットを強化しましょう。インプットを強化することで、講師と話す時にすらすらと単語が出てくるようになり、英語がまったくわからない状態で話すよりも数百倍会話を楽しめます。
とはいえ、どのようにインプットを強化すれば良いのかわからない人もいるでしょう。ぶっちゃけ、参考書を買ってまで勉強したくもないですよね。
そういったときは、下記3つのサイトや動画が役立ちます。
- 英語学習1000時間クエスト
- 究極英単語
- TED(Technology Entertainment Design)
それぞれ順番に見てみましょう。
英語学習1000時間クエスト
英語学習1000時間クエストは、英語を学ぶ仲間を作るための「コミュニティサイト」ですね。無料で利用できます。
英語初心者の人は、どうしても英語が上達していることを実感できず、早々に挫折してしまいがちです。そういったとき、一緒に頑張る仲間であったり、よくも悪くも「同じレベル」の人が周りにいたりすることで、安心感を覚えられます。
さらに、英語学習1000時間クエストには学習に役立つ有益な情報が定期的に流れてくるので、それらをチェックするだけでも上達の速度が上がります。
究極英単語
究極英単語は、文字通り英単語を究極的なレベルにまで上げられる学習アプリです。手軽に利用できるので、通勤中や休憩時間、暇な時間など、スキマ時間に効率よく学べるのが最大のメリットですね。
英単語力や文法を鍛えられるアプリの代表格に「スタディサプリ」などがありますが、こちらは最低でも月額2,000円程度かかります。
最初から余分にお金をかける必要はないので、まずは究極英単語で無料で学んでみて、単語学習が楽しいと感じたらスタディサプリを試してみれば良いと思います。
TED(Technology Entertainment Design)
言わずとしれた最強の動画インプットサイト。それぞれの動画に物語があるので、単純化しがちな英単語学習を笑いや感動に変えてくれるのが良いですね。
また、動画は定期的に更新されるので、いつ見ても最新の動画が表示されます。つまり、学習に飽きがこないため、挫折しやすい初心者の時期の心強い味方になってくれるでしょう。
面白すぎる点が逆にデメリットなので、ついつい学びすぎに注意してください。
週1回もしくは週2回オンライン英会話を受講する
さて、上述した3つのサイトやアプリを使いつつ、インプットに慣れてきたら、週1回もしくは2回、オンライン英会話を受講しましょう。
おすすめのオンライン英会話は『人気のオンライン英会話20選!ランキングを解説』の記事にて紹介しています。
基本、はずれのサービスは存在しませんが、初心者は「日本人講師がいること」「月額料金が安いこと」の2つを念頭に置いて、入会するオンライン英会話を選んでください。
日本人講師であれば、単語や文法でわからない部分があっても、日本語で質問できます。つまり、ストレスが溜まりづらい。また、月額料金が安ければ、万が一自分と相性があわなかったとき、すぐに辞められます。
ストレスの溜まるオンライン英会話や、自分と相性の合わないオンライン英会話で学び続けても時間の無駄なので、さくっと辞めちゃいましょう。そのためにも、やはり月額料金は安いところを選ぶことが大切です。
加えて、すべてのオンライン英会話には無料体験が用意されているので、サービス選びをミスってしまう確率を下げるためにも、必ず無料体験を受講してから入会するようにしてくださいね。
オンライン英会話のミスを復習し、インプットに戻る
オンライン英会話で週1回程度学んでいると、自分の弱点や反映するべき点が徐々に見えてきます。それらが見えてきたら、もう一度インプットからやり直しましょう。
オンライン英会話のレッスンなどでアウトプットをすると、「ぶっちゃけレッスンをずっと受けていれば英語力上がるんじゃね?」と勘違いしそうになりますが、それはただの勘違いです。
あくまで、英語初心者は「インプット7割:アウトプット3割」が鉄則で、ここから外れると学習効率が悪くなり、結果英語を話せる未来が遠のきます。
また、インプットを強化すればするほど、アウトプットでの実力も自然と伸びていくので、オンライン英会話で弱点やミスしがちな点が見つかったらインプットに戻り、再度オンライン英会話のレッスンを受講するサイクルで学習していきましょう。
必要に応じて「英語コーチングスクール」も検討しましょう
ここまで、オンライン英会話を活用した英語学習方法を解説しましたが、もう1つ、「英語コーチングスクールを活用する」という方法もあります。
英語コーチングスクールは、正直オンライン英会話よりも費用が高いです。しかし、それ以上に大きなメリットがあることは間違いないので、ここではそのメリットについて解説します。
第二言語習得理論に基づいたカリキュラムを受けられる
まず、英語コーチングスクールでは、基本的に「第二言語習得理論」に基づいて学習を進めていきます。第二言語習得理論とは、簡単に言うと母国語ではない言語を学ぶための理論のことで、要するに日本人が効率よく英語を学ぶにはどうすれば良いかを研究しているものになります。
この理論に基づいて学ぶことで、日本人が陥りやすいミスや、脳の構造を踏まえて理解しやすい方法で学習を進められます。
最短距離で学べるため費用対効果が高い
次に、英語コーチングスクールは、英語を最短距離で学べる仕組みとなっています。オンライン英会話では、レッスンというアウトプットのみしか行わないため、基礎学習であるインプットは「すべて独学」です。
これでは、当然ながら初心者が適切に取り組むことは難しいわけで、どうしても遠回りになってしまいますね。
しかし、英語コーチングスクールでは、アウトプットはもちろん、適切なインプットの方法も学ぶことができます。つまり、すべてに置いて充実したサポートが受けられるということです。
月額で50,000円前後の英語コーチングスクールが多く、オンライン英会話よりは確かに高いです。しかし、月額10,000円のオンライン英会話に通い続けて、間違った方向性でお金を無駄にするぐらいであれば、どちらを選べば良いかは一目瞭然ですよね?
サポート体制があるため挫折しづらい
最後に、英語コーチングスクールにはサポート体制があります。具体的には、わからない点や不安な点をいつでも無料でトレーナーに質問できるサポートや、週1回もしくは月1回の個別面談など、モチベーションを保ち続けられる仕組みが整っています。
英語初心者は、どれだけ意気込んで学習に臨んだとしても、1ヶ月後には挫折している人が大半です。この挫折を防ぐためにも、自分を支えてくれるトレーナーの存在がいかに重要であるかは理解できるでしょう。
おすすめの英語コーチングスクールは『英語コーチングとは?人気スクール12社を徹底比較』の記事で解説しているので、気になるスクールをまずは無料で体験してみてください。
オンライン英会話と英語コーチング双方の無料体験を受講するのがおすすめ
オンライン英会話を盲目的に1000時間受講しても、まったく上達しないどころか、お金を無駄にして終わりでしょう。
英語初心者はアウトプット3割:インプット7割の割合で学習を進めることを念頭に、まずはインプットからやり始めてください。同時に、自分と相性の良いオンライン英会話や、長期的に勉強することが面倒な人は、すべてのサポートが整っている英語コーチングスクールを検討しましょう。
どちらにせよ、まずは無料体験から受講してみることをおすすめします。